説明
特集:SRHR
私のからだは、私のもの。
この社会を、誰もが「私のからだ」を生きられる場所にする。
SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利)は、自分の体、性や生殖について、誰もが十分な情報を得られ、自分の望むものを選んで決められると同時に、勝手に決めさせないという「基本的人権」のこと。
1995年に北京会議(第4回世界女性会議)で、リプロダクティブ・ヘルス/ライツが採択されてから30年。しかし世界では、いまバックラッシュが吹き荒れ、日本でも少子化対策という名のもと、戦時のような「産めよ増やせよ」政策が進められている。すべてのひとのSRHRが実現されるために、私たちはこの現状とどう向き合い、抗い、行動したらいいだろうか。これまでの国による性と生殖の管理・抑圧や、支配に抗ってきた運動の歩みを知り、道筋を探る。寄稿、年表、読者投稿など。
目次
特集:SRHR
特集のはじめに 福田和子
SRHR年表(作成:福田和子・高井ゆと里)
セクシュアル・ジャスティス宣言
【寄稿】
草野洋美
SRHR for ALL!――SRHRが私たちみんなの人権になる日まで
三浦美和子
日本の公的プレコンセプションケア――誰が、何のために?
黒坂愛衣
隔離政策と優生政策が交差したハンセン病療養所
嶽本新奈
「からゆきさん」――性と生殖の管理、そして植民地主義
永野三智
水俣の女性たちの、性と生殖にまつわる話
谷口歩実
「フェムテック」への怒り
田中雅子
移民の目線で日本のSRHRを見直す
土屋和代
トランプ2.0とリプロダクティブ・ジャスティス
田代美江子
SRHRを確かなものとする包括的セクシュアリティ教育(CSE)―人権教育の実践としての意義―
【インタビュー】
木本昌美・木本奏太
「身体で線引きされずに、自分を生きるために」
石地かおる
「障害のある身体を、『私のもの』と思えるまで」
【鼎談】
大橋由香子✕高井ゆと里✕福田和子
「女の運動の蓄積を、次のSRHR運動につなげていくために」
【読者投稿】
自分の身体(とくに性や生殖にまつわること)が自分のものではない、管理されている、と感じたことはありますか?
特集のおわりに 高井ゆと里
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【寄稿】
uhi
ヴィーガニズムについて、ある在日朝鮮人が考えていること
中山良子
高専生とジェンダー・セクシュアリティを学ぶ
野村羊子
34年前、セクハラアンケートに6500の女性の声がつなぐ
【フェミ・レポート】
frida people
南太平洋から愛を込めて
【レポート】
松尾亜紀子
筑豊に生きた女性たちと出会う旅
【連載】
編集長フェミ日記
2025年7月〜10月
寝た子を起こして、仲良くごはん
第四回 フィールドワークの醍醐味
川﨑那恵
アート・アクティヴィズム/101
防空壕の女――ジェンダー/植民地主義から見る戦争画
北原恵
アーティストのフリースペース
中村友紀
NOW THIS ACTIVIST
源啓美
私のフェミアイテム
よこのなな
etcbookshop通信
著者略歴
福田 和子【著】
大学在学中のスウェーデン留学をきっかけに、日本でのSRHR(性と生殖に関する健康と権利)実現を目指す#なんでないのプロジェクトを開始、主に包括的性教育や現代的避妊法へのアクセス改善を求め政策提言、執筆、講演等を行う。2021年にスウェーデン・ヨーテボリ大学公衆衛生学修士号取得後、国連人口基金ルワンダ事務所勤務。現在、東京大学多様性包摂共創センター特任研究員。Forbes Japan 30 under 30 2023受賞。共訳に『国際セクシュアリティ教育ガイダンス[改訂版]』(明石書店)。
高井 ゆと里【編集】
倫理学者。西洋哲学や生命倫理学を研究する傍ら、トランスジェンダーに関する研究ならびに活動に従事。現在、東京大学死生学応用倫理研究室特任研究員。トランスジェンダーの当事者団体「Tネット」アドバイザー。周司あきらとの共著に『トランスジェンダー入門』(集英社)と『トランスジェンダーQ&A』(青弓社)、編著に『トランスジェンダーと性別変更』(岩波書店)、訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題』(明石書店)、テレサ・ソーン作/ノア・グリニ絵『じぶんであるっていいかんじ』(エトセトラブックス)がある。




