説明
様々な環境変化や出来事をきっかけとして、周囲から理解されにくい状態になり、孤立してしまう人間。その孤独の苦しさから逃れようとして、ますます周囲から理解されなくなるという悪循環。このような心の非常時に対処する技術としてのカウンセリング。「心の問題」は古くは「宗教」や「占い」にある程度任されていましたが、近代以降それらが後退することで、個人的な問題としてそれぞれが対処せざるを得ない時代を私たちは生きています。
そして、身体と環境のあいだにある「こころ」とはなにか? カウンセリングを入口として、身体、医療、心、社会の全体像という人類学的な把握にもつながる壮大にして、同時にきわめて読みやすい語り口の本。